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梅に鶯 柳に燕
着物は「染織の美」江戸の小袖より。江戸時代後期の小袖です。埼玉の遠山記念館に実物が展示されているそうです。柳と燕が白く染め抜かれています。風にそよぐ柳に動きがありますね。
梅に鶯の小さな器は明治時代の手描きの豆皿。細々とこういうのも置いています。
白地にグレーの葉模様の浴衣
白にグレーに少し青が効いた浴衣はスッキリとしててさらりとした印象です。なめらかな曲線がアールヌーヴォー的。
カゴに入っているのは「京都の菓子」という古い本と「芥子玉」柄のてぬぐい。芥子粒を並べたようなこの柄は江戸時代の百科事典「守貞漫稿」にも登場しているというから古くからある柄のようです。
現代の暮らしに伝統的なもの、昔から伝わるものを取り入れて、遠い過去の暮らしに思いを馳せてみるとなんだか豊かな気持ちになります。
(カゴは只今欠品中です)
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香川のケーブルテレビ、「ケーブルメディア四国」の「たかまつハッピィディズ」という番組に当店の浴衣や夏着物、工房の様子が登場します。27日から1週間放映されるそうです。ケーブルテレビを見れる方は見てみてくださいね!
菖蒲華 〈あやめはなさく〉
七十二候では今日から「菖蒲華(あやめはなさく)」に入ります。
夏物の着物や帯、浴衣でも菖蒲柄のものは良く見かけますね。菖蒲や杜若の開花時期は5月頃から。良く似ている花菖蒲でも6月下旬。季節を前倒しにして着るのが粋と言われる着物の世界…。
夏帯だったら5月の終わりから6月しか着用できないのか…と思いますが、水辺に咲く涼しげなイメージがあるので盛夏でもいいかなと思います。
150年ほど前の長唄で「菖蒲浴衣」という唄があるそうです。もしかしたらそこから夏と菖蒲が結びついているのかもしれませんね。
帯を変えたら…
帯と帯締めを変えるだけで印象ががらりと変わります。
クリーム色の帯はランチに黒に葡萄唐草の帯はディナーや夜のお出かけに良さそうです。
季節を表す柄を選ぶのも着物の楽しみですが、シンプルな着物で色や素材を季節に合わせて考えるのも楽しいものです。
春ならふんわりとしたパステルカラー、
夏は寒色、白や黒で色数を少なく、
秋は茶色や臙脂、緑などでこっくりと美味しそうな色合いで。
冬は暖色で帯の素材や着物の素材をふっくらとしたものに。
着物を着ようと思ってタンスから出して、あれこれと合わせてみる時間が着物好きにはたまらない時間ですね!
麻 墨色縦縞小紋 身丈155裄67cm ¥46,000
レースのようなクリーム色 名古屋帯(交織) 幅30.5cm長さ 362.5cm ¥6,500
西陣織 黒に葡萄唐草 紗袋帯(新品) 幅31.0cm 長さ 462cm ¥36,000
小さな紫陽花柄の絽と美しいもじり紗袋帯
紫陽花のようですがいかがでしょうか?
小さな花弁が集まった姿は、色も少なく決して豪華な雰囲気ではないですが、なんだか可愛らしいなと思います。
合わせた帯は唐草柄が美しいもじり紗の袋帯です。
本当にきれいでうっとりします。所々に入った黄色が白の白さを引き立てています。
絽 付下げ 身丈152cm 裄65.5cm ¥14,000
もじり紗 夏袋帯(岡文織物謹製) 幅 31.0cm 長さ453cm ¥38,000